同窓会事務所のここだけの話

2021年10月07日

[ある大先輩からの電話]

つい先日、事務所にかかってきた一本の電話。内容は、私の会員番号は何番か、という問い合わせ。何にお使いですかと尋ねると、会費を払いたいのだけど会員番号が分からない、とおっしゃる。即座に、有難うございます、と応じた。送られてきた会報の封筒はお持ちか、と尋ねる。

その方は、今、手に持っている。ならばと、宛名の下に載っている番号を読み上げていただく。00255*** と聞いてから番号の意味、25期昭和23年のご卒業…と説明すると、その先輩は「僕たちが入学したときは7組あったんだよ。それが卒業する時には5組に。2組が無くなってしまったんだ。」と寂しげな声。それから「10年前に学校へ行った。屋上にプールがあるのはよくない…」など16年違いの私としばし懇談。かれこれ10分位は話したか、最後に会費の払込を重ねてお願いし、電話は終わった。

その先輩はかれこれ90歳になられるはずだ。電話口のお声はしっかりしている。90歳の先輩が電話をかけてこられる同窓会。同窓会とのきずなが一人一人の卒業生と結ばれている。それが本来の同窓会の姿なのだろう、と思った。

 

[ある妙齢の女性からの電話]

次も電話のお話です。

受話器を取ると、妙齢の女性の声。心を浮き浮きさせながら、果たして何の電話かな、というのは誇張に過ぎるけど。

お話を伺うと、会員のお嬢さんからのお願いだった。お父様はどうやら入院されていて、会報を読みたいけれど字が小さすぎて読めない。お嬢さんは、見るに見かねて会報を拡大コピーしようと思ったが、さて、会報が見当たらない。

そこで、同窓会に電話してきたということだった。

お嬢さんの希望は、会報を再送してほしいということ。もちろん即オーケー。

それよりも、お父さんが病床にあっても会報を読みたいと思われていることに感激。そして、お嬢さんがお父さんのために拡大コピーして上げたいという気持ちにも感激。感激の安売りみたいだが、作り手としてはとても嬉しい。

会費を収めてくれればもっと嬉しい。ちょっと余分かな。

[山本将真君(93期、平成28年卒業生)オリンピック聖火ランナーに]

57年前の東京オリンピックで一商は、体育館をソ連(現ロシア)のバレーボールチームの練習場として提供しました。当時のロシアバレーボールチームは世界最強。そんなチームはどんなものか、授業をほっぽり出して覗きにいったものでした。

今回は、当時よりずいぶんと練習場に恵まれているせいか、一商体育館を貸してくれというオファーはなかったようです。ですが、一商はオリンピックと全く関係なかったわけではなく、なんと82期(平成17年卒業) 山本将真君がオリンピック聖火ランナーの一員として聖火をつなぐことに。

何はともあれ、オリンピック、パラリンピックが成功裡に終わり、山本君も無事大役を果たしたことに安堵。